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Nakamura Yuki BLOG

油画作家 中村友紀の展示、制作、趣味の話。日々思うことなど。

2010年08月 | ARCHIVE-SELECT | 2010年10月

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セラフィーヌ

先日、映画「セラフィーヌの庭」を見てきました。

19世紀から20世紀にかけてフランスに実在した女性画家セラフィーヌ・ルイの生涯を描いた伝記映画です。


ストーリーとしては

1912年、パリ郊外のサンリスで貧しく孤独なセラフィーヌは、草木との対話や絵を描くことを心のよりどころにひっそりと暮らしていた。
そんなある日、セラフィーヌはピカソをいち早く見出したドイツ人画商のウーデと出会い、援助を受けて個展を開くことを夢見るようになる。
しかし第1次世界大戦が始まると、ウーデは敵国の人間となってしまう。。

こんな感じです。

seraphine.jpg
          セラフィーヌとウーデ




1900初頭のフランスという舞台背景のせいか、映像が絵画のようで美しかったです。

室内のシーンはハンマースホイみたいで。
日の当たるキッチンで台所仕事するセラフィーヌがいる風景は、フェルメールとかの時代の絵画みたいで。

   



内容としては、
どのシーンも目をそむけられない と思った。

セラフィーヌの孤独
自然を愛する気持ち
絵画にかける情熱
卑屈さ
成功

特にセラフィーヌが画商のウーデに才能を買われて一躍成功したのちに
様子がおかしくなっていくところが気になった。




今までの慎ましい生活からは一変。

高価なドレスや城を買おうとしたり、
ウーデというパトロンのもとで浪費するようになっていくセラフィーヌ。

しかしそのうちに、大恐慌で絵は売れなくなり、個展も延期になってしまう。
事態が飲み込めずにいるセラフィーヌは、ウーデへの不信ばかりをつのらせて精神を病んでいく。

セラフィーヌは世迷い言をつぶやき、奇行に奇行を重ね、
とうとう最後は精神病院へ強制入院。

現実世界が見えなくなったセラフィーヌは、精神病院のベットに縛り付けられ(暴れるから)
泣き叫んでいた。
もうウーデのこともわからない。



と具体的にはこんな感じです。







・セラフィーヌの精神の崩壊を見て思う事・



街や電車とかで、現実世界を見ていない目の人にたびたび出会う。
大声で叫んで、取り押さえられていたり、
こちらに危害を加えてきそうになったり。

そういった人達を見ると思わず背筋に冷たい物が走る。

明日は我が身だ といつもいつも思ってしまう。



セラフィーヌのように、街中の人たちのように、
ふいに何かがきっかけで心を失ってしまうことは
別段めずらしいことじゃないんだと思う。

いつどんな時にでも誰にでも起こりうる事。

薄い薄い皮膚で柔らかい肉が覆われている危うさのように、
精神もまた大変に危機に晒されやすいように思う。
人間はたぶんとても壊れやすい。


きっかけはとても小さな事かもしれない。
心を失った人達も、かつては夢を語った事もあるかもしれない。



無駄に感傷的になるのは、好きじゃないけど。
私の心の奥底の一番畏れていることを浮き彫りにされた感じがする。
なんとなく気がひきしまる。

あ、でも 怖かったとかいうより、全体としてはとても面白かったです。
セラフィーヌがいつも歌を歌ってるとことか好きでした。






映画カテゴリが、フリーダにつづいてセラフィーヌと美術関係が続きましたが、
普通のも見てます。

こないだ「悪人」も見たし。

話題沸騰中だから、あえて私が言及する必要もないかも。
とかは思うけど。

一個だけ言うなら
全体的に人物の皮膚のリアルな感じが好きでした。


いわゆる銀幕の世界ではなくて、
温度が感じられるような皮膚、毛穴。

その皮膚描写が、物語がすぐそばの出来事のように思えて
良かったです。

やっぱリアリティーだな~。


10月になったら「スープオペラ」見たいなー

タイトル良いですよね。
「ピストルオペラ」も好きだったけど。



では。
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| 映画 | 20:35 | comments:2 | trackbacks:0 | TOP↑

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クムサン・個展を終えて

ひきつづき、個展とか今後の制作についても少し話そうと思います。




★展示のこと★



今回の個展はあまり会場にいなかったので、来てくれた人とあまり話せなかったんですけど、たくさん得る物はありました。

なんといっても、

一度に自分の作品を広い会場で見れた!

ということが良かったですね。


傾向と対策が見えてくるというか。

今回、ギャラリー側からの指定でもあった寒天作品のようにツヤのあるモチーフがやっぱり好きらしい。
全体で見ても、ツヤとか水気とかがあるものがほとんど。
前にも言った気がするけど、水と光がポイントみたい。



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★作品に関して最近思う事★



食べ物のシリーズ。
花のシリーズ。
組み合わせシリーズ(石と花、水晶と枯れ葉とか) 
水の中シリーズ(ジャスミン茶とか)

などこの他にも、今まで具象油彩という限られた枠の中でいくつかのシリーズを試してきました。
自分の中では、時に実験だったり、習作だったり。
その時のひとつの結論であることもある。



ただ、どれも私の本当に表現したいことには到底及んでいない。



本当に表現したいこと。

ずっとこれは頭の中にあるのだが、崇高すぎて言葉にもできない。
崇高と言っていいのかもわからない。
言葉にしたら頭がすこしおかしいと思われるかもしれない。


私の頭の中ではボンヤリとまだ形を成していないけれど、
確かに強烈に存在している。



もう何年も前から、一生かけてでもこれに取り組むんだと決めている。
今はその材料集めの段階なんだと思う。
様々なモチーフに取り組んだり、試したりするのもそのため。



私に文才があったら文章や詩でもいいかもしれない。
思いを歌に出来るのなら、歌うんでもいいと思う。
身体能力に長けているなら、パフォーマンスもいい。
類い稀なるカリスマ性の持ち主なら、宗教を開くんでもいいかもしれない。



でも私は物心ついた時から絵を描いていて
自然と描くことを一番に選んだ。


ひとつひとつの作品の手応えとか、反省点とかを積み重ねて、最終目標に近づいて行けたらと思う。
描く以外のことからもたくさんのことを吸収していきたい。


その時々の作品のコンセプトとかは いつもその最終目標のテーマというわけではないけれど。
日々の葛藤や感動の発露を表現していって、沢山それが積み重なった時に見えてくる物がある気がする。

今回、一同に自分の作品を眺めてそんなことを考えた。


とりあえず、次はキラキラしたものが描いてみたいと思う。
天然石とか、ラインストーンとか。
やはり光が大事みたい。
今は、どんなに小さなことでも掴めるものから手に入れていきたい。


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それにしても、ブログの更新が大変怠ってしまった。
一ヶ月以上(!)
それでも覗いてくれてる人もいるみたいだし、感謝。

なんかまとめていっぱい書いたな~

毎日は無理っぽいけど、週1ペースくらいをキープしたい。(目標)


いい加減HPも更新しないと!
載せてない絵がいっぱい!
リニューアルもしたいし。
特にWORKSページ。
過去の展示ページもつくりたいな~


ではまた!

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個展終了しました

毎日暑かったですが、昨日は久々の雨で大変嬉しかったです。
雨の日の土の匂いがすごく好きです。

まあ、暑いのも結構好きなんですけど。
でも、あんまり暑い日が続くとやっぱり往生しますね。


なんというか、こう季節が変わっていくことが嬉しい。
ああ、夜が涼しくなって秋が近づいてきたな。
とか、毎年の繰り返しでもこの変化が愛おしい。
風の匂いも、雲の様子も、草木、花の色も毎日少しずつ変わっていく。
ずーーっと同じじゃなくて変わっていくことがとても味わい深い。
どの季節が好きかというより季節があることが好きだ。

とかしみじみ思う。



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あー。
「個展終了しました」
というか、
個展が終わってもう3週間もたとうとしている。


なんかいろいろあって何から書いたらいいかわかないでいるうちに
働き始めたりして、完全に頭がフリーズしてました。


ブログにいろいろ書こうとして、3分の2くらいまでは構想を練るんだけど、
そのあたりで脳みそがストップ。
下書きの記事がたまる。

のくりかえしでした。
メールの返信もなにやら遅いし。


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★今回の個展でとても感動したこと★


自分の作品云々についてももちろんいっぱいあるんだけど。

小学校の時の担任の先生がきてくれたこと!
毎回展示のお知らせとか出してて来てくれたこともあったのですが、
会ったのは10年ぶりくらい。

仙頭理恵先生です。
先生は今は別のお仕事をしながら、独自で始めた 絵本のソム理恵(ソムリエ)という活動をしているそうです。

大人にこそ絵本を楽しんで欲しい
という気持ちから飲み会からパリまで様々なところで絵本を語り聞かせ、
解説をしたりしているそうです。



kumusanlast.jpg

私のために絵本を選んで来てくれて読んでくれました。

実は始まる時は、小学生の時のようなピュアな反応が出来ないかもしれない

と一瞬不安がよぎったんですが。

読み終わる頃には号泣でした。
(思えば、小学生の頃より今の私の方が素直かもしれない)

絵本の題名は忘れちゃったんですけど、
靴の絵本です。


今の私には一番必要な内容の絵本でした。




私には、いつでも必要な時に必要なものがやってくる。
気がする。
いつもとってもラッキー。

先生には、今一番欲しかった言葉をもらいましたが、
日常のささいなことでも多々あるのです。

こういう靴が欲しいな~と思った日にもらったり。
桃が買いたいと思ってたら、果物屋(歩き売り)が桃を売りに来たり。
髪切りたいと思った瞬間にカットモデル頼まれたり。
誰かの事考えてると電話かかってきたり、道で会ったり。

まるで、誰かが私の為にずっとお膳立てしてくれてるみたいな!?
うーん。
日々感謝です。

最近、予知夢とか予感とかあるし。
なにか高まってきてるのかも。
なんだろ。MPとか?

kumusan-momo.jpg
ギャラリーにいる時に、桃を買わなくては!と思ってたら、果物売りが来て桃を買ったって時の写真。
この桃は、翌日行く友人の家のお土産用でした。
スーパーじゃなくてちょっといい桃が欲しかったので本当にちょうど良かった。





個展や作品に関してはまた書きます。

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